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ユニット型?従来型?特養の働き方の違いと向いている人のタイプ

ユニット型?従来型?特養の働き方の違いと向いている人のタイプ

「特別養護老人ホーム(特養)で働きたいけれど、ユニット型と従来型って何が違うの?」と感じたことはありませんか?

同じ“特養”でも、働き方や1日の流れ、利用者との関わり方に大きな違いがあります。

職場選びを間違えると「自分に合わない」「思っていた仕事と違った」と感じてしまうことも。


本記事では、ユニット型と従来型の違いを現場の視点からわかりやすく解説し、それぞれに向いている人のタイプもご紹介します。

転職・就職を考えている介護職の方にとって、職場選びのヒントとなるはずです。

あなたに合った特養の働き方を見つけて、無理なく長く働ける環境を手に入れましょう!




【 目 次 】

  • 1. 特別養護老人ホームとは?基本的な役割と特徴
  • 2. ユニット型と従来型の違いを徹底比較
  • 3. それぞれの働き方に向いている人の特徴とは?
  • 4. 施設選びのポイントと後悔しない就職のコツ




1. 特別養護老人ホームとは?基本的な役割と特徴


特別養護老人ホーム(通称:特養)は、要介護度が高く、自宅での生活が困難な高齢者が、長期的に生活を送るための介護施設です。

介護保険制度に基づく「介護老人福祉施設」に分類され、入居には原則として要介護3以上の認定が必要です。


特養の主な役割

  • 日常生活の支援(食事・入浴・排泄など)
  • 24時間体制の介護サービス
  • 医療機関との連携による健康管理
  • レクリエーションや季節行事などの生活支援


介護職員は、利用者一人ひとりの状態や生活リズムに合わせたケアを行い、「その人らしい暮らし」を支える重要な役割を担います。


特養が選ばれる理由

  • 費用負担が比較的抑えられる(公的施設)
  • 終身利用が可能(原則として退去条件が少ない)
  • 重度の要介護者にも対応できる設備と人員体制


ただし、全国的に入所待機者が多いという現実もあり、人気の高い施設ほど入所までに時間がかかる傾向があります。




2. ユニット型と従来型の違いを徹底比較


特別養護老人ホームには、大きく分けて「ユニット型」と「従来型」の2つの施設形態があります。


どちらも入居者の生活を支える点では共通していますが、ケアのスタイルや職員の働き方には大きな違いがあります。

以下では、それぞれの特徴を比較しながら、具体的な働き方の違いをわかりやすく解説します。


■ ユニット型特養の特徴

ユニット型は、10人以下の少人数単位(ユニット)で生活を共にするスタイルです。各ユニットには専任の職員が配置され、家庭的な雰囲気の中で個別ケアが行われます。

主な特徴:

  • 入居者1人ひとりの生活リズムを尊重した個別ケア
  • 固定配置のスタッフが中心となり、顔なじみの関係を構築
  • ユニット内に居間やキッチンが併設されており、生活感のある空間
  • 夜勤は1ユニット1名など、少人数夜勤になることも


働き方の特徴:

  • 入居者との距離が近く、丁寧なケアや会話の時間を持ちやすい
  • 少人数対応のため責任感や柔軟な対応力が求められる
  • 職員間のチームワークよりも個の対応力が問われることが多い


■ 従来型特養の特徴

従来型は、大きなフロアに複数の入居者が生活する大部屋・多床室が基本のスタイルです。日常生活は職員がシフトで支え、効率的な集団ケアを重視します。

主な特徴:

  • フロアに多くの入居者が生活し、定時での一斉ケアが中心
  • 職員は交代制勤務で全体を支える(ユニットのような固定配置ではない)
  • 昔ながらの施設に多く見られるスタイル
  • 夜勤は2~3名体制が一般的で、連携で支える働き方


働き方の特徴:

  • ケアのスピードや効率性が重視される
  • チーム全体での連携や分担作業が必要
  • 一人の利用者に深く関わるというよりは、多人数を広く支える働き方


どちらのスタイルにもメリット・デメリットがあり、働く人の性格や価値観によって向き・不向きが分かれることがあります。

次の章では、それぞれの働き方にどんな人が向いているのかを具体的に解説していきます。



3. それぞれの働き方に向いている人の特徴とは?


ユニット型と従来型、どちらも特別養護老人ホームで働くスタイルですが、職場の雰囲気や求められるスキルは大きく異なります。


自分の性格や価値観、働き方の希望に合わせて選ぶことで、ミスマッチを防ぎ、長く働きやすい職場に出会える可能性が高まります。

ここでは、それぞれの施設形態に向いている人の特徴を具体的にご紹介します。


■ ユニット型に向いている人

1. 人と深く関わるのが好きな人

ユニット型は少人数の利用者と日々接するため、信頼関係を築く力が求められます。1人ひとりとじっくり向き合いたい人に適しています。


2. 自主的に動ける・柔軟な対応が得意な人

決まったルールよりも、「その人らしい暮らし」に合わせた対応が重視されるため、マニュアルより“状況判断”に自信がある人におすすめです。


3. 一人の時間や静かな空間が好きな人

にぎやかな環境よりも、落ち着いた雰囲気で丁寧なケアをしたいという方に合います。


■ 従来型に向いている人

1. チームで動くのが得意な人

従来型は多人数を複数の職員で分担しながら支えるスタイル。協調性や報連相のスキルが高い人に向いています。


2. ルーティン業務が得意な人

スケジュールがある程度決まっており、効率的に動く場面が多いため、決まった流れの中で安定して働きたい人におすすめです。


3. 活気ある環境や変化にやりがいを感じる人

フロア内は常に多くの利用者がいるため、にぎやかな現場が好きな人や、臨機応変な対応にやりがいを感じる人に向いています。


■ どちらが「良い」ではなく、「自分に合う」かが大事

ユニット型と従来型の働き方には、それぞれ異なる魅力があります。


大切なのは、どちらが“優れている”かではなく、自分がどんな働き方に心地よさややりがいを感じられるかを見極めることです。

もし見学や体験ができる施設があれば、事前に雰囲気を感じてみるのもおすすめです。




4. 施設選びのポイントと後悔しない就職のコツ


特別養護老人ホームで働くうえで、「ユニット型と従来型、どちらが向いているか」だけでなく、具体的な施設の雰囲気や運営方針を見極めることも重要です。


就職・転職で後悔しないために、事前にチェックすべきポイントと、納得のいく職場選びのコツをご紹介します。


■ 施設の“ケア方針”を確認しよう

同じユニット型・従来型であっても、施設によってケアの質や運営方針には大きな差があります。


以下のようなポイントをチェックしてみましょう:

  • 個別ケア・集団ケアのどちらを重視しているか
  • 介護職と看護師の連携体制
  • レクリエーションやイベントの充実度
  • 利用者の声や家族の評判


見学の際に、職員が入居者に対してどのように声をかけているか、施設内の空気感にも注目してみてください。


■ 働きやすさを左右する“職場環境”も大事

業務の内容だけでなく、働く人たちの関係性や職場の雰囲気も非常に重要です。


以下のような点を確認しておくと、入職後のギャップを減らせます:

  • 残業や休日の取りやすさ
  • シフトの融通がきくかどうか
  • チーム内のコミュニケーションは円滑か
  • 育成体制(新人教育・OJT)は整っているか


口コミサイトや紹介会社を通じて、実際に働いている人の声をリサーチするのもおすすめです。


■ 見学や体験で“直感”を大切に

パンフレットや求人票だけではわからないことも多いので、可能であれば施設見学や職場体験を申し込みましょう。


数時間でも実際の現場を見ることで、自分にとって働きやすい環境かどうかを直感的に判断できるはずです。


■ 「自分に合う」を軸に選ぶことが長続きのカギ

求人票の条件だけで選ぶのではなく、「ここでなら頑張れそう」と思える環境かどうかを大切にしましょう。


働き方の違いや自分の性格を理解したうえで選んだ職場は、やりがいも定着率も高くなる傾向があります。

無理なく、長く、笑顔で働ける職場を見つけるために、事前の情報収集と見極めをしっかり行いましょう。




まとめ:自分に合う特養の働き方を見つけよう

特別養護老人ホームには「ユニット型」と「従来型」という2つの働き方があり、それぞれに異なるケアスタイルや職場の雰囲気があります。

  • ユニット型は、少人数に寄り添いながら丁寧なケアを行いたい人に。
  • 従来型は、効率的にチームで働きたい人に。


どちらにも魅力があり、自分の性格や価値観、働き方のスタイルに合っているかが、職場選びで最も重要なポイントです。

また、同じ形態でも施設によって方針や雰囲気はさまざま。見学や事前調査をしっかり行い、納得できる職場を見つけることが、長く続けられる秘訣になります。

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