難病患者の心と体をサポート!“難病患者等ホームヘルパー”ってどんな資格?

難病患者等ホームヘルパー
難病患者等ホームヘルパーは、難病を患い自宅で療養している人の生活を専門的に手助けする仕事です。病とともに生きる方々が「その人らしく」生活できるような支援を行います。

目次

  1. 【1】難病って何?

  2. 【2】難病患者等ホームヘルパーってどんな資格?

  3. 【3】基礎課程Ⅰ

  4. 【4】基礎課程Ⅱ

  5. 【5】難病患者の心理学的援助法(1時間)

  6. 【6】難病患者等ホームヘルパーの業務内容

  7. 【7】まとめ

難病って何?

難病とは、原因が分からず、治療法が確立していない上に患者数が少ない病気の総称です。病気自体の認知度が低く、また、見た目では分からない場合も多いです。

1つ1つの病気は原因も症状もバラバラであるため、国は「難病の患者に対する医療等に関する法律」の中で、「発病の機構が明らかでなく、かつ、治療方法が確立していない希少な疾病であって、当該疾病にかかることにより長期にわたり療養を必要とする」という要素が入っていることを重視しています。

その中でも、国が「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づいて、認定した難病を「指定難病」と呼びます。日本では、平成29年度4月からは、330疾患が「指定難病」となりました。

そのような難病を抱える方々の支援を行うのが難病患者等ホームヘルパー。

それではこれから、難病患者等ホームヘルパーについて詳しくご説明します。

難病患者等ホームヘルパーってどんな資格?

難病患者等ホームヘルパーは、難病患者等がQOL(生活の質) 向上のため、療養生活支援と自立・社会参加の促進を図り、難病患者等の多様化するニーズに対応した適切なホームヘルプサービスを提供するために必要な知識、技能を有するホームヘルパーのことを言います。

難病患者等ホームヘルパーは、療育生活支援とともに難病患者等の自立支援や社会参加を支援することで、患者の自発的な社会参画を促進する手助けをします。

国の指定難病が追加されていっていることにより、ホームヘルパーの活躍の場が広がってきています。そのため、キャリアアップを目指す方や活躍の場を広げたい方に注目される資格となっています。

難病患者等ホームヘルパーは国家資格ではないため、都道府県や地方自治体が指定する難病患者等ホームヘルパー養成研修実施機関で指定された研修のすべてのカリキュラムを修了すると、修了証明書を授与されます。

難病患者等ホームヘルパー養成講座は、既にホームヘルパーの資格を持っている人か、指定される講座を履修中で資格取得が確実であることが受講条件になっています。

資格はどうやってとるの?

難病患者等ホームヘルパー養成研修は、難病に関する専門的な知識を身につけることができる、スキルアップのための研修となっています。

講座には「入門課程」「基礎課程Ⅰ」「基礎課程Ⅱ」のカリキュラムがあり、いずれの課程も1日程度で修了できます。

研修時間は入門講座で4時間、基礎課程Iで4時間、基礎課程IIで6時間となっており、それぞれ受講資格が以下のように設定されています。

入門課程・・・障がい者居宅介護従事者基礎研修修了者または履修中の者、3級課程研修修了者、介護福祉士

基礎課程Ⅰ・・・介護職員初任者研修課程修了者または履修中の者、2級課程修了者及び介護福祉士

基礎課程Ⅱ・・・介護職員基礎研修若しくは1級課程研修修了者及び介護福祉士

受講の場所によって多少の差異はあるものの、費用はおおよそ1万円前後となっています。

研修ではどんなことをするの?

 

難病患者等ホームヘルパー

 

「入門課程」「基礎課程Ⅰ」「基礎課程Ⅱ」の講座内容は、共通している部分もありますがそれぞれ内容が異なっています。これから、それぞれの講座内容とその目的について詳しく説明していきます。

入門課程

(1)難病の保健・医療・福祉制度(1時間)

内容

まず初めに難病の保健・医療・福祉の背景と動向について知ることから始まります。さらに、難病の保健・医療・福祉の制度とサービスにはどのようなものがあって、それらがそれぞれどのような役割を果たしているのかということを把握します。

目的

難病患者の在宅生活援助に役立つ制度及びサービスを中心にその種類、内容、役割について理解することを目的としています。

難病入門(2時間)

内容

難病についての正しい概念を学びます。「難病とはどのようなものなのか」「どのような病気があるのか」ということを学ぶことで、難病に対する正しい知識を身に着けます。

その上で、難病患者の特徴や援助方法について学んでいきます。

目的

難病に関する正しい基礎知識を理解することによって、患者に対する偏見を除きます。また、難病患者の特徴を把握し、援助の基本的な方向性を理解することを目的としています。

難病患者の心理及び家族の理解(1時間)

内容

難病患者の生活行動と心理を把握した上で、患者とのコミュニケーション方法について学びます。また、患者本人だけでなく、主介護者となる家族とのコミュニケーションや家族への援助についても同時に学んでいきます。

目的

難病患者の心理に対する理解を深め、心理的援助のあり方について把握します。また、難病患者の家族に対する理解を深め、援助の目的と機能を理解することを目的としています。

基礎課程Ⅰ

難病の保健・医療・福祉制度(1時間)

内容

基本的な内容は入門課程のものと同じですが、難病の保健・医療・福祉の制度とサービスについてさらなる理解を深めていきます。

目的

難病患者の在宅生活援助に役立つ制度及びサービスを中心にその種類、内容、役割について理解することを目的としています。

難病の基礎知識Ⅰ(2時間)

内容

入門課程の内容に加えて、パーキンソン病、全身性エリテマトーデス等患者数の多い疾患について詳しく学びます。

目的

難病に関する正しい基礎知識を理解することによって、患者に対する偏見を除きます。

また、業務において直面する頻度の高い難病を医学的に理解するとともに実践的視点で利用者がどのような状態であるかを把握し、在宅生活支援に役立つ知識を中心に学習します。

その上で、実際にどのように援助していけばいいのかを把握していくことを目的としています。

難病患者の心理及び家族の理解(1時間)

内容

難病患者の生活行動と心理を把握した上で、患者とのコミュニケーション方法について学びます。また、患者本人だけでなく、主介護者となる家族とのコミュニケーションや家族への援助についても同時に学んでいきます。

目的

難病患者の心理に対する理解を深め、心理的援助のあり方について把握します。また、難病患者の家族に対する理解を深め、援助の目的と機能を理解することを目的としています。

基礎課程Ⅱ

難病の保健・医療・福祉制度Ⅱ(1時間)

内容

入門課程・基礎課程Ⅰでも学んだ難病の保健・医療・福祉制度とサービスに関して、さらに詳細に学んでいきます。

目的

難病の保健・医療・福祉制度のサービスの種類、内容、役割について理解を深めることを目的としています。

難病の基礎知識Ⅱ(3時間)

内容

難病のそれぞれの疾患と、難病に関する保健について学びます。

目的

ホームヘルパーがその業務において直面するレベルを中心とした難病患者の医学・保健の基礎知識について理解を深めることを目的としています。

難病患者の心理学的援助法(1時間)

内容

効果的な心理的援助方法の概要を把握し、どのような視点で心理的な援助を行っていくかということを学びます。

目的

難病患者に対する心理的援助方法について学習し、その視点を理解することを目的としています。

難病に関する介護の事例検討等(1時間)

内容

市町村の保健部門及び保健所の難病関連業務について学びます。また、難病のケースでかかわることの多い他職種や他のサービスとの連携、調整等について事例検討を通して学んでいきます。

目的

市町村の保健部門及び保健所との関わり方を中心に、異なった職種やサービスの連携について学習を深めることを目的としています。

試験などはないため、講義を受ける時間さえ確保できれば資格を取得することができます。

難病患者等ホームヘルパーの業務内容

難病患者等ホームヘルパーは、難病や特定疾患を持ち、自立した日常生活を送ることが難しい患者のサポートを行います。

基本的に在宅での介護がメインとなり、食事のお世話や排せつのお手伝いなどの日常生活の援助を行います。

その他にも、難病を抱える患者の気持ちに寄り添い、患者が自立できるような支援や社会参加をするための心のケアも求められます。

患者だけでなく、主介護者となる家族とのコミュニケーションも非常に重要です。

まとめ

「難病患者等ホームヘルパー」の資格を手に入れることで、介護士が活躍できる場は大きく広がります。研修もほとんどの場合が1日以内で終わり、難しい試験などもないため、働き方を変えたい方や、難病に興味がある方にとってはとても魅力的な資格なのではないでしょうか。