相談しにくい…デリケートな悩みを解決する「排泄ケア専門員」

排泄ケア専門員
排泄に関する悩みはデリケートなものであるがゆえに、「中々相談できない…」という人は多いのではないでしょうか。そんな時、排泄に関する正しい知識を持った「排泄ケア専門員」は様々な不安や悩みに寄り添う心強い存在となります。

目次

  1. 【1】排泄ケア専門員ってどんな資格?

  2. 【2】排泄ケア専門員の仕事内容

  3. 【3】排泄ケア専門員にはどうしたらなれる?

  4. 【4】コンチネンスってどういうこと?

  5. 【5】まとめ

排泄ケア専門員ってどんな資格?

排泄ケア専門員とは、NPO法人日本コンチネンス協会が認定している資格です。要介護状態の方はもちろん、様々な原因で排泄に対する不安や悩みを抱えている方に対して指導やアドバイスを行います。

専門的な目線から現在の状況を踏まえた上で、医療機関に受診するべきか、薬で治療するべきか、あるいは日常の訓練で解決するのか。様々な症例に対して適切なアドバイスをし、高齢者の介護現場や病棟などで主に活躍しています。

排泄ケア専門員の仕事内容

排泄ケア専門員は、排尿や排便のコントロールを習得するプロセスに関わり、利用者の生活にあった具体的な支援を行います。その他にも、地域の在宅や施設との連携を強めて、地域全体でケアをしていく「地域包括ケア」に貢献するという役割も担っています。

排泄ケア専門員の中でも取得が1番難しい認定排泄ケア専門員の1級は、その資格所有者のほとんどが看護師となっています。ストーマ・ろう孔・排泄やスキンケア全般について個別の相談、提案、援助等を行います。必要に応じて医療や福祉・介護専門職への紹介もしているようです。介護職の方は直接ストーマなどのケアをすることはできませんが、講座の中でしっかりと勉強をするため、相談や提案、援助などは行うことができます。

排泄ケア専門員にはどうしたらなれる?

排泄ケア専門員になるためには3つの条件があります。まず1つ目は、NPO法人日本コンチネンス協会の正会員であること。2つ目は、排泄ケアの実務経験があること。そして3つ目は、事前に事例を提出したあとに、初級と中級セミナーを受講することが必要です。

セミナーは12月から翌年の3月頃まで全国各地で開催されています。受講料は35,000円前後となっており、セミナーの受講後に試験を受け、合格すると排泄ケア専門員の資格を得ることができます。また、排泄ケア専門員の資格は3年おきに更新手続きが必要となっています。

排泄ケア専門員

コンチネンスってどういうこと?

排泄ケア専門員の資格を認定しているのは「日本コンチネンス協会」ですが、そもそもコンチネンスとはどういう意味なのでしょうか。

日本ではまだなじみのない「コンチネンス」という言葉ですが、失禁という言葉をご存知の方は多いかと思います。失禁は尿や便がもれること、また感情失禁といって感情のコントロールがつかないことを示すこともあり、言葉自体にあまり良いイメージが無いのではないでしょうか。失禁は英語で「インコンチネンス(Incontinence)」と表現され、“In”が付くことからも分かるように否定形です。

コンチネンスはその失禁を肯定系にした反対語で、排泄がコントロールできている状態を示す言葉です。日本では「禁制」と訳されていますが、専門職でも正常な排泄が「禁制」という言葉で表現されることを知っている方は本当に少ないのが現状です。

しかし、禁制という表現は固く、その言葉だけでは「排泄がコントロールできている状態」に結びつけることは中々難しいです。そこで、日本コンチネンスケア協会は利用者やケアに関わる方の誰もがよくわかる共通表現である「コンチネンス」という言葉があれば、もっとオープンに排泄について話せる社会環境がつくれると考えました。

日本コンチネンスケア協会は、「コンチネンスケア」のポジティブなイメージを提供することで、正しい知識の習得、 病院への受診、的確な用具の選択などを促しています。

まとめ

安心して気持ちよく排泄ができることは、心身の健康に繋がっていきます。「年のせい」と諦めている排泄障害の中には治療が可能なものも多くあり、治療ができない場合でも上手に薬やパッド、おむつを使用することで快適に生活をしていくことはできます。

少しでも多くの方が、排泄に関する不安をなくすことができるように排泄ケア専門員は存在しています。資格をとるハードルはそこまで高くないと思いますので、介護士としてワンアップするためにも講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか。