ニーズが高まる。高齢化社会を支える専門職「介護福祉士」

急速に高齢化が進む日本。介護のニーズが高まる今後、ますます注目が集まる「介護福祉士」という資格について解説します。

目次

  1. 【1】介護福祉士ってどんな資格?

  2. 【2】介護福祉士資格を取得するメリット・デメリット

  3. 【3】今後ますますニーズが高まる資格。ぜひ取得しておこう

介護福祉士は、「社会福祉士」「精神保健福祉士」と並ぶ福祉の三大資格のひとつで、介護業界唯一の国家資格です。いったいどんな資格なのでしょうか。解説します。

介護福祉士ってどんな資格?

介護福祉士は、その名のとおり介護業務を行う専門資格です。介護福祉士の資格は国家試験に合格することで取得することができますが、一定の受験資格を満たしていないと受験することはできません。介護福祉士の資格を取得するには、3つのルートがあります。

  1. 実務経験ルート
    介護施設などで3年以上の実務経験を積み、さらに実務者研修を修了することで受験資格を得られるルートです。大学や専門学校に進学する必要がないので資格取得にかかる費用を大きく抑えられるうえ、介護現場で経験を積みながら資格取得を目指せるので、「働きながらじっくりと資格取得を目指したい」という方におすすめのルートです。
  2. 福祉系高校ルート
    福祉系高校にて定められた科目・単位を取得し、卒業後に試験を受験資格を得られるルートです。福祉科などの専門課程を持っている高校はそう多くはありませんが、卒業すれば最年少で介護福祉士を目指すことができます。
  3. 養成施設ルート
    大学や専門学校など、指定の養成施設を卒業することにより受験資格を得られるルートです。進学費用がかかりますが、夜間コースや通信講座を設けている養成施設も多いため、他業種で働きながら介護福祉士の資格取得を目指す方も大勢います。

介護福祉士資格の取得難易度は?

2017年1月に実施された第29回介護福祉士国家試験の合格率は72.1パーセント。年にもよりますが、合格率は60パーセントから70パーセント程度となっています。出題範囲が広く、傾向がつかみにくいため苦戦する方もいますが、じっくりと時間をかけて学べばそう難易度は高くありません。

どんな人が受験しているの?

介護福祉士の国家試験合格者データを見てみると、合格者の7割が女性です。また年齢では41歳〜50歳が1万6285人と最も多いのも特徴的といえるでしょう。子育てが一段落し、就職のために介護資格の取得を目指すという方が多いようです。

介護福祉士の仕事内容

介護福祉士は、一人では日常生活を送ることが難しい高齢者や障がい者の生活をサポートするのが主な仕事です。業務は大きく分けて、以下の4つが挙げられます。

  1. 身体介護(食事、排せつ、衣服の着脱、入浴のサポートなど)
  2. 生活援助(調理や配膳、洗濯、掃除、整理整頓など)
  3. 相談・助言(家族などに介護に関する悩み相談を受け、アドバイスを行う)
  4. 社会活動支援(家族や近隣の人たちとのよい対人関係が築けるように支援する)

介護を必要としている方の状況は、一人ひとり異なります。ニーズに合わせて動く必要があるため、きめ細やかで幅広い対応が求められるのが介護福祉士の仕事の特徴です。

介護福祉士資格を取得するメリット・デメリット

施設によっては無資格でも働くことができる介護職。そんななか、あえて介護福祉士の資格を取得しておくメリットには、いったいどんなものが挙げられるのでしょうか。

メリット

介護福祉士の資格を取得しておくメリットは、なんといってもお給料に資格手当がプラスされること。資格手当が別途支給される施設は多く、さらに資格取得者は基本給も高めに設定されていることが多いため、介護業界でしっかりと稼ぎたいのであれば、介護福祉士の資格はぜひともとっておきたい資格です。
また、深刻な人材不足に悩まされている介護業界。現場で即戦力として活躍できる介護福祉士は、どの施設でも喉から手が出るほど欲しい人材といえます。そのため、資格取得者はより好条件での転職が叶いやすいという傾向があります。

それから、介護福祉士の資格取得者は現場のリーダーとして活躍する機会が多いのも魅力です。将来的には、管理者として施設の運営に携わっていくことも視野にいれることができるでしょう。

デメリット

一方で、国家資格であるにもかかわらず、他の国家資格と比べて賃金が低めなのが介護福祉士のデメリットといえます。施設によっては、無資格者と大きく待遇が変わらないところもあるので注意が必要です。せっかく努力をして国家資格を取得したのに、無資格者と待遇が変わらないのであれば、モチベーションは下がってしまいます。介護福祉士の資格を取得するのであれば、待遇面の充実にこだわって就職活動をすることがモチベーションを下げずに働き続けるコツとなります。

今後ますますニーズが高まる資格。ぜひ取得しておこう

2025年には約250万人の介護職員が必要になると試算されている日本。介護の専門職である介護福祉士のニーズは今後ますます高まっていくため、食いっぱぐれのない資格であることは言うまでもありません。国をあげて処遇改善に取り組む動きもあり、「国家資格なのに賃金が低い」という課題も少しずつ改善されていく見込みです。介護業界で腰をすえて働く意欲がある方であれば、介護福祉士の資格取得にチャレンジしてみることをおすすめします。