国家資格のソーシャルワーカー。プロ相談員「社会福祉士」

福祉系の国家資格である「社会福祉士」。社会福祉士の資格取得方法や、仕事内容、やりがいなどをわかりやすくレクチャーします。

目次

  1. 【1】社会福祉士ってどんな資格?

  2. 【2】社会福祉士の仕事内容

社会福祉士は、介護福祉士、精神保健福祉士と並ぶ国家資格です。高齢者介護だけではなく、児童福祉や障害者福祉、生活保護など、さまざまな福祉の現場で活躍しています。いったいどんな資格なのでしょうか。

社会福祉士ってどんな資格?

社会福祉士は、何らかの理由で日常生活を送るのが困難な方の相談にのり、助言や指導を行うプロフェッショナルです。2017年7月末現在、およそ21万3000名もの方が社会福祉士として登録しています。社会福祉士の資格を取得するには、社会福祉士の国家試験に合格しなければなりません。社会福祉士は誰でも受験できるものではなく、次のいずれかのルートで受験資格を得る必要があります。

社会福祉士の受験資格は?

社会福祉士国家試験の受験資格を得るためには、大きく分けて次のルートがあります。

  1. 福祉系の4年制大学で所定の課程を修了する
    福祉系の4年制大学を卒業することで受験資格を得られるルートです。しっかりと講義を受け、必要な単位を取得し、実習を行って卒業すれば受験資格を取得することができるため、最短ルートともいわれています。
  2. 福祉系の短大や専門学校で所定の課程を修了し、実務を1〜2年経験する2年制もしくは3年制の短期大学や専門学校を卒業し、相談援助の業務を経験することで受験資格を得られるルートです。2年制の場合は最低でも2年、3年制の場合は最低でも1年以上の実務経験が必要となります。
  3. 一般の4年制大学を卒業し、養成施設に1年以上通学する
    社会福祉士の受験資格取得要件に当てはまらない一般の4年制大学を卒業したあと、養成施設に1年以上通学することで受験資格を得られるルートです。
  4. 一般の短期大学を卒業し、実務経験を経て養成施設に1年以上通学する
    社会福祉士の受験資格取得要件に当てはまらない一般の短期大学を卒業したあと、実務を1~2年経験し、養成施設に1年以上通学することで受験資格を得られるルートです

そのほかのルートに、「無資格で相談援助業務の実務を4年間経験して、養成施設に1年通うルート」や、「児童福祉司や身体障害者福祉司などの専門職として実務を4年間経験し、短期養成施設に半年以上通うルート」などがあります。いずれにしても、受験資格を得るには4年以上の年月がかかるため、どのようなルートを選ぶかじっくり検討する必要があります。

詳しい受験資格については指定試験実施機関である公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公式HPをチェックしておきましょう。

社会福祉士資格の取得難易度は?

年々難易度が高まっているといわれている社会福祉士の国家試験。実施年度によっても差がありますが、合格率は25~30%程度と、介護福祉士の合格率が60%前後であることを踏まえると、合格率は低めです。とはいえ、じっくりと試験対策をおこなえば、試験そのものはそれほど高い難易度ではないともいわれています。

社会福祉士の仕事内容

社会福祉士は、病気や障がい、生活状況など、さまざまな理由によって、日常の生活を送ることが困難になった人の相談を受け、安定した生活を送ることができるようアトバイスを行う専門家です。社会福祉士の活動のフィールドは広く、高齢者介護にかんする相談のほか、障がい者支援や児童福祉、生活保護まで幅広く相談を受け付けます。

生活相談員として活躍できる

社会福祉士を資格することで、生活相談員として働くことができます。生活相談員とは、相談業務にかかわる専門職で、2000年に誕生した介護保険制度によって新しく生まれた職業です。
生活相談員として働くには、原則として「社会福祉主事任用資格」「社会福祉士資格」「精神保健福祉士資格」のいずれかを取得していることが条件となります。そのほか、都道府県ごとに「介護福祉士」や「介護支援専門員(ケアマネジャー)」「施設長経験者」などを条件に挙げている地域もあります。

生活相談員の業務は、施設の入退所の手続きを行ったり、ケアマネジャーと各介護サービス事業者との連絡窓口になったり…と、実にさまざまです。相談業務のほか、手続き代行などの事務作業が多いのも特徴です。

社会福祉士のこれから

社会福祉士は、さまざまな分野のソーシャルワーカー(相談員)として活躍することができる資格職です。高齢化が進む日本。特に高齢者介護の分野では、特別養護老人ホームでは「入所者100人に対し1人の生活相談員を置くこと」、デイサービスでは「サービス提供時間を通して、1人以上の生活相談員を置くこと」などの必置義務があるため、介護の市場規模が大きくなるにつれて、ますますニーズの高くなる資格といえるでしょう。

悩みを抱えた方の相談にのり、一緒に問題の解決に取り組んでいく仕事となりますので、人の心に寄り添いたいという熱意のある方にとっては、とてもやりがいのある仕事です。合格後、どのような職場で働きたいかを明確にしておくことも大切です。