視覚障害者の頼れる存在「同行援護従業者養成研修」とは?

同行援護従業者養成研修
視力障害により外出が難しい視覚障害者に、視覚からの情報を提供したり、食事やトイレなど、必要なサポートを行うことで外出を支える同行援護従事者養成研修。資格取得の方法やカリキュラム等について、詳しく解説します。

目次

  1. 【1】同行援護従業者養成研修とは?

  2. 【2】同行援護従業者養成研修修了者の活躍の場

  3. 【3】サービス提供責任者として、これからニーズが高い資格

“視力が弱い”“視野が狭い”など、視覚に関してさまざまな問題を抱える視力障害者。

日常生活を送るうえで、視覚からの情報が8割以上を占めるといわれているので、視覚からの情報が得られない視力障害者は、日常生活において困難に感じることが多くあります。

そんな視力障害者の外出をサポートしてくれるのが同行援護従事者養成研修。

いったいどのような資格で、どのようなことを学ぶのか等、詳しくご紹介します。

同行援護従業者養成研修とは?

同行援護従業者養成研修

同行援護従事者養成研修は、視力障害があることで移動に著しい困難を伴う方が外出する際に同行し、食事やトイレ等の介助などを含み、視覚障害者が外出する際に必要なサポートを行う資格のこと。(障害者自立支援法 第5条4)

サポートの内容は、

  1. 代筆や代読を含み、移動時や外出先で必要となる視覚的情報の支援
  2. 移動時や外出先での移動のサポート
  3. 食事やトイレ等の介護の他、外出時に必要となる援助

となっています。

同行援護従事者養成研修には一般課程と応用課程とがあり、応用課程を終了している場合、サービス提供責任者になることができるとされています。

サービス提供責任者とは…

訪問介護事業所で配置することが義務付けられている資格。訪問介護サービス施設とケアマネジャー・ヘルパー・サービスの利用者やその家族との間に立ち、適切な介護サービスが提供されるように調整する役割を持っています。

主な仕事としては、利用者の状況や希望に応じた介護プランを作成し、サービス開始後も必要に応じて介護計画の変更を行うこと。また、事業所において、ヘルパーの能力や希望に応じた勤務調整を行ったり、具体的な介護サービスの指示も行います。

利用者の人数によって、サービス提供責任者の数が決められています。

同行援護従業者養成研修の資格を取る方法

この資格を取るには、都道府県や自治体が指定する同行援護従事者養成研修の研修課程を修了する必要があります。

試験等はなく、研修でのカリキュラムを終了すれば修了証明書を得ることができます。

カリキュラムは主に講義と演習で構成されていて、応用課程は交通機関等を利用した実用的な移動演習も含まれた内容となっています。

一般課程の受講要件は特にありませんが、応用課程は同行援護従事者養成研修の一般課程を終了している者、または、移動支援従事者養成研修視覚障害課程の資格を取得している者とされています。

都道府県や自治体によってカリキュラムや受講要件等に違いがあるので、受講する前に確認しておくようにしてくださいね。

同行援護従業者養成研修のカリキュラム

同行援護従事者養成研修には一般課程と応用課程の2つの課程があります。

同行援護従事者養成研修の一般課程は、従来のガイドヘルパー養成講座視覚障害者課程に“代筆・代読の基礎知識”と“情報支援と情報提供”が加わった内容となっています。

視覚障害者の見え方や見えにくさを学び、食事の介助やドアの開け閉め、階段昇降など、必要なサポートについて学んでいくカリキュラムとなっています。

一般課程と応用課程で、それぞれどのようなカリキュラムを学ぶのかについては、下記の表を参照してください。

◆一般課程(講義12時間・演習8時間:合計20時間)

科目 時間数 目標
講義 視覚障害者(児)福祉サービス 1時間 視覚障害者(児)福祉の制度とサービスの内容・種類・役割を理解する
同行援護の制度と従業者の業務 2時間 同行援護の制度や従業者の業務について理解する
障害・疾病の理解 2時間 障害や疾病について、医学的・実践的視点で理解し、援助の方向性を把握する
障害者(児)の心理 1時間 視覚障害者(児)の心理を理解し、援助のあり方について学ぶ
情報支援と情報提供 2時間 移動中に必要な情報支援や情報提供を学ぶ
代筆・代読の基礎知識 2時間 代筆・代読の方法を習得する
同行援護の基礎知識 2時間 同行援護の目的と機能を理解する

 

科目 時間数 目標
演習 基本技能 4時間 移動支援の基本的な技術を学ぶ
応用技能 4時間 移動支援の応用的な技術を学ぶ

 

◆応用課程(講義2時間・演習10時間:合計12時間)

科目 時間数 目標
講義 障害・疾病の理解 1時間 業務において直面する障害や疾病を医学的・実践的視点で理解する
障害者(児)の心理 1時間 視覚障害者(児)の心理を理解し、適切な対応ができるようにする

 

科目 時間数 目標
演習 場面別基本技能 3時間 日常的な外出先での技術を習得
場面別応用技能 3時間 目的に応じた外出先での技術を習得
交通機関の利用 4時間 交通機関での移動支援技術を習得

(引用:http://www.thka.jp/guide_helper/img/curriculum.pdf

 

障害者福祉サービスで同行援護サービスを行っている訪問介護事業所に勤務する場合、一般課程を終了していることが必要となります。

また、現在、同行援護のサービスを提供する事業所のサービス提供責任者は、介護福祉士や介護職員初任者研修修了者でも認められていましたが、2018年の4月以降、同行援護従事者養成研修を終了していることが条件となります。

ただし、厚生労働大臣が定める国立障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科を履修、またはそれに準ずる者は、研修を受けていなくてもサービス提供責任者として働くことができます。

現在サービス提供責任者として働いていて、同行援護従事者養成研修を終了していない方や、今後サービス提供責任者として働きたい方は、早めに研修を受けておきましょう。

受講期間や受講料の目安は?

受講期間の目安は一般課程が3日、応用課程が2日程度となっています。

視覚障害者移動支援従事者養成研修課程を修了または修了予定の人が一般課程を受講する場合、カリキュラムの免除が認められているので6時間の受講で行動援護従事者養成研修を取得することができます。

受講料の目安は、一般課程が20,000円から40,000円、応用課程が12,000円から30,000円となっています。

同行援護従業者養成研修修了者の活躍の場

同行援護従事者養成研修の資格を取得した場合、活躍の場として

  • ガイドヘルパー事業所
  • グループホーム
  • 障害者支援施設
  • 障害者福祉サービス事業所
  • 在宅介護サービスを行う民間事業所

等があります。

介護職員初任者研修の資格と併せて取得することで仕事の幅が広がるので、ダブルライセンスを目指すのもオススメです。

こんな人にオススメ!

同行援護従事者養成研修は、視覚障害者の外出に同行し、移動や食事・トイレ等をサポートする専門家。

視覚障害者の外出をサポートする仕事に就きたいという方はもちろん、介護職員初任者研修を終了していて、障害者が外出する際の専門知識や技能を身に付けることで仕事の幅を広げたい方や、障害者の介護の分野に就職したい方、障害者福祉に関心のある方、障害者本人をはじめ、障害者の家族の生きがいや楽しみを実現するために外出をサポートしたいという方にオススメです。

サービス提供責任者として、これからニーズが高い資格

視覚障害のある方の外出を、食事・トイレ・代筆・代読とあらゆる面からサポートする同行援護従事者養成研修。

見えないことで外出を控えていた方が、いきいきとした生活を送ることができるようになるために重要な役割を持っている資格と言えます。

2018年の4月以降は、サービス提供責任者として、ますますニーズが高まることが見込まれる資格です。

3日間程度の研修を修了することで資格を取得することができ、就職の際に有利になるので、介護の分野での就職を検討している方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

介護ぷらす

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