睡眠の質=人生の質!?“睡眠リズム”を理解して快適な毎日を

睡眠リズム
人間が生きていく上で必要不可欠な“睡眠”。その睡眠にはリズムがあることはご存知ですか?睡眠のリズムをしっかりと知り、質の良い睡眠をすることで快適に毎日を過ごすことができます。

目次

  1. 【1】睡眠の役割

  2. 【2】睡眠のメカニズム

  3. 【3】就寝後の経過

  4. 【4】金縛りはレム睡眠・ノンレム睡眠と関係している?

  5. 【5】睡眠とホルモン

  6. 【6】質の良い睡眠を得るために

  7. 【7】まとめ

睡眠の役割

私たちが生きていく上で欠かすことのできない「睡眠」。睡眠には、身体の疲労回復だけでなく、脳の健康にとっても非常に重要であることが明らかになってきています。

例えば、「寝る子は育つ」という言葉からも分かるように寝ている間に成長ホルモンが分泌されていたり、免疫力が増強されて身体組織の修復が行われたりしています。また、「睡眠学習」という言葉もあながち間違いではありません。睡眠の重要な役割の1つに、記憶の固定があります。記憶の固定とは,日中に記憶したこと(学習や経験)を忘れないように脳に定着させることです。

また、睡眠時間が足りていないことで集中力が低下したり、いつまでも疲れがとれなかったりしたことはありませんか?睡眠不足の状態であると脳の中でも思考・集中・意欲などの認知機能をつかさどる部分と、感覚の処理や運動をつかさどる部分の機能が低下します。それにより、注意力や集中力を維持できない、記憶が定着しない、意欲が湧かない、感情のコントロールができない、というような状態になりやすくなるのです。

睡眠のメカニズム

私たちは一旦寝てしまうと、朝目覚めるまでずっと同じような深さの睡眠が続いているように考えてしまいがちです。しかし、睡眠には、「レム睡眠」と呼ばれる身体を休める眠りと「ノンレム睡眠」と呼ばれる脳を休める眠りがあります。人は、睡眠中にこの2種類の眠りを交互に繰り返していると言われています。

それでは、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のそれぞれについて、ご説明しましょう。

レム睡眠

レム睡眠とは、身体は深く眠っているのに、脳が起きているような状態の浅い眠りのことを指します。レム(REM)とは、Rapid Eye Movementの頭文字をとったものです。この「Rapid Eye Movement」とは、眠りながら非常に速い速度で眼球が動く急速眼球運動のことを言います。また、目覚めの準備状態でもあるため、この時に目覚めると気分がすっきりします。その他にも、呼吸や脈拍が不規則であったり、夢を見たりするという特徴があります。

ノンレム睡眠後におこるレム睡眠状態の時は一見浅い睡眠のように見えますが、同時に外部からの刺激を遮断する機能も働いているため、物音などの外部からの刺激で目が覚めやすいということはありません。

ノンレム睡眠

ノンレム睡眠とは、脳が眠っている状態であると言われています。ノンレム睡眠の間は、知覚、随意運動、思考、推理、記憶などをつかさどる大脳皮質や、身体を活発に活動させる時に働く交感神経などを休ませています。その他にも、ノンレム睡眠の間に記憶の定着なども行われているということも大きな特徴の1つです。ノンレム睡眠には、レム睡眠に見られる急速眼球運動(Rapid Eye Movement)が見られないことより、ノンレム(Non Rapid Eye Movement)睡眠と呼ばれています。

また、眠りの深さによって4段階に分けられています。「段階1」のノンレム睡眠時は、声をかければすぐに目が覚める程度の浅い眠りです。「段階2」は、耳から入る情報をキャッチすることはできる程度に眠っている状態です。「段階3、4」は徐波睡眠深睡眠期と呼ばれ、身体も脳も休んでいる状態です。

就寝後の経過

眠りは、まず深い眠りであるノンレム睡眠から始まります。眠りについてから1時間ほど経つと徐々に眠りが浅くなり、レム睡眠へと移行していきます。その後、再びノンレム睡眠に移行して深い眠りに入った後、眠りが浅くなってレム睡眠に移行します。これらの睡眠サイクルが一晩のうちに70~110分(一般的には90分だと言われています)の間隔で一晩に3~5回、一定のリズムで繰り返されます。平常時の睡眠の場合、ノンレム睡眠は一晩の前半に多く出現し、レム睡眠は睡眠の後半に多く出現します。

金縛りはレム睡眠・ノンレム睡眠と関係している?

寝ている時に突然金縛りに遭い、とても恐ろしい思いをしたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。金縛りとは、意識があるにも関わらず身体が動かなくなったり、何かが上に乗っているように感じたりする現象のことを言います。時には幻聴や幻視を伴うことから心霊現象として扱われがちですが、金縛りは「睡眠麻痺」と呼ばれる睡眠障害の一種です。

前でも述べた通り、私たちは眠っている間に「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」を繰り返しています。通常の睡眠は深い眠りであるノンレム睡眠から始まり、その後レム睡眠へと移行しますが、何らかの原因でそのリズムが狂うとレム睡眠から眠りに入ってしまうことがあります。このようにレム睡眠から入眠すると、「意識はあるのに体が突然動かなくなる」という金縛りの現象が起こりやすくなります。また、レム睡眠の途中で目覚めた場合も、体の切り替えがスムーズにいかず脳だけが目覚め、金縛りの状態に陥ってしまうことがあります。

金縛りは若い人を中心に増えていると言われていますが、不規則な睡眠習慣や睡眠不足、心身のストレスが溜まっているようなときに起こりやすいと言われています。

睡眠とホルモン

睡眠中には、成長や代謝などに関わる多くのホルモンが体内で分泌されています。その中でも、成長ホルモン・メラトニン・コルチゾールは睡眠と覚醒のリズムとも関係が深いホルモンとなっています。

成長ホルモン

成長ホルモンは身体の成長や皮膚細胞の修復、代謝の促進、疲労回復、脂肪の燃焼などに重要な役割を果たしていると言われています。子どもにとってはもちろんのこと、大人にとっても重要な存在であると言えます。

1日を通じて1~3時間毎に分泌されているホルモンですが、寝付いてから最初の深い睡眠の時に大量に分泌されます。そのため、しっかりと十分な睡眠をとることが重要です。

メラトニン

メラトニンには、睡眠を安定させる作用とサーカディアンリズムを調整させる働きがあります。主な役割として、副交感神経を優位にして血圧や脈拍を下げ、入眠をスムーズにさせるというものがあります。日中は分泌が抑えられており、眠りに就く1~2時間前から増加し、最低体温の1時間後くらいにピークを迎えその後減少します。

夜、明るい場所にいるとメラトニンの分泌が抑えられてしまうため、少なくとも就寝の1~2時間前には部屋の照明を少し暗くして、メラトニンがしっかりと分泌される環境を作るようにしましょう。

コルチゾール

コルチゾールは副腎皮質ホルモンの一種で、過度のストレスを受けると分泌量が増加するため「ストレスホルモン」と呼ばれることもあります。明け方から分泌量が増加し、朝の起床前後で分泌量が最大になるリズムを持っており、血糖値の調節など様々な働きをしています。

日中の活動に備えて分泌が増大し、体内で起きる準備を始めているのです。

睡眠リズム

質の良い睡眠を得るために

睡眠の質を高めるためにはいくつかのポイントがあります。これから、それらのポイントについてご説明します。

就寝前はパソコンやスマートフォンの使用を控える

ご存知の方も多いとは思いますが、パソコンやスマートフォンから発生する「ブルーライト」は脳を刺激し活性化させる原因となります。就寝前の習慣として、ついついスマートフォンを触ってしまうという方もいるかと思います。しかし、睡眠の質を下げないためにも少なくとも就寝前の1時間はパソコンやスマートフォンの使用は控えるようにしましょう。

食事は就寝の2時間前までに

満腹の状態で眠ると消化に負担が掛かるため、睡眠の質が下がってしまいます。それでも食事がどうしても遅くなってしまった場合にはできるだけ早く消化に良いものを食べるようにしましょう。また、入眠直前の食事を避けることで、肥満防止や生活習慣病の予防にもなります。

入浴は就寝の1時間前までに

寝る直前の入浴や熱いお湯での入浴は、交感神経を刺激して眠りを妨げる原因となってしまうので避けるようにしましょう。入浴の際は、就寝の1時間前までに38~40℃程度のお湯にゆっくりと浸かると良いとされています。入浴によって温まった体温が次第に下がることによって、自然な眠気を呼び起こします。

タバコやアルコールの摂取は控える

タバコやアルコールにはリラックス効果があるため寝付きが良くなると感じられるかもしれません。しかし、それらは摂取してから3時間ほどたつと交感神経を刺激し覚醒作用をもたらしてしまい、深い睡眠をとることができず、睡眠の質を下げてしまいます。

 

以上のことを習慣化することは簡単なことではないかもしれません。しかし、慣れればきっと楽になり、睡眠の質を高めることで人生自体の質を高めることにも繋がります。

まとめ

まだまだ分からないことも多い「睡眠」。しかし、脳と体が健康な状態で過ごすためには睡眠の役割が非常に重要であることは明らかです。毎日ぐっすりと眠るために、今一度睡眠習慣を見直し、脳も体も健康に過ごすことのできる睡眠を目指しましょう。

介護ぷらす

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