介護福祉士試験にも登場している「ジョハリの窓」って?

ジョハリの窓
介護の仕事ではコミュニケーションも大切。そこで役立つのが「ジョハリの窓」です。今回は、他人と自分の考えをもとにして自分の性格を分析する「ジョハリの窓」についてレクチャーします。

目次

  1. 【1】ジョハリの窓の始まりは?

  2. 【2】自分のことが明らかに!ジョハリの窓ってどんなもの?

  3. 【3】ジョハリの窓を実践!

  4. 【4】ジョハリの窓から覗いてみよう 自分はどんな性格?

  5. 【5】実際の生活への活用方法は?能力アップに貢献

  6. 【6】広がるジョハリの窓に飛び込んでみよう

ジョハリの窓の始まりは?

ジョハリの窓は、1955年に心理学者であるジョセフ・ルフト(Joseph Luft)とハリー・インガム(Harry Ingham)によって発表されました。もともとは「対人関係における気付きのグラフモデル」とされましたが、現在までに「ジョハリの窓」と呼ばれるようになり、フレームワークの1つとして親しまれています。ちなみに、名前の由来は提唱者のジョセフとハリーの名前の頭文字をとったもの。シンプルで覚えやすいですね。

さて、ジョハリの窓のもともとの名を見ると、「対人関係の気付き」とありました。その名前の通り、ジョハリの窓は人との関係構築に効果的なんです。

自分のことが明らかに!ジョハリの窓ってどんなもの?

それでは、ジョハリの窓がどのようなものか、くわしく説明していきますね。ジョハリの窓は、自分の性格や特徴を分類した表のことです。以下に示したものになります。

ジョハリの窓

表ではまず自分の性格・特徴について、軸をこのように設定します。

自分が知っているor自分が気づいていない

他人は知っているor他人は気づいていない

すると、4つの分類ができるようになります。これが「窓」と呼ばれるものです。

 

開放の窓」:自分も他人も知っている自分

盲点の窓」:自分は知らないが、他人は知っている自分

秘密の窓」:自分は知っているが、他人は知らない自分

未知の窓」:誰からも知られていない自分

 

例えば、「開放の窓」は、「自分は明るい人だ!」と思っていて周りからもそう思われていることです。「盲点の窓」を理解するにはこんな経験を思い浮かべてみてください。周りの人から「あなたって〇〇な性格だね」と言われて驚いた、なんてことがある人もいるのでは。

「秘密の窓」は、「私って●●と思われているけど、実は△△なところもあるんだよね」というような周囲からは隠れている自分のこと。「未知の窓」は、誰もわからない無意識や、隠された感情など何かを秘めている潜在的な領域です。

この4つの窓を使うことで、自分の性格や考え方に加えて、自分は周りの人からどのように見られているかを目に見える形にすることができます。自分を理解することで、どんな改善点があるのかを考えることができるというわけです。

ジョハリの窓を実践!

ジョハリの窓がどんなものかの全体像を説明したところで、次にそれを実践していく方法を説明します。周囲の人の協力が必要ですが、単純なステップとなっているので手軽に実施することができますよ。

①事前準備

  • ジョハリの窓のシート
  • 参加者(会社の同僚、家族、友人、先生など)
  • 性格のテンプレート *なくても可、あると便利です

②実施方法

1 参加者と性格に関する項目を書き出す

*テンプレートを用意してあるなら1は省略しても大丈夫です

2 性格に関する項目の中から、自分の性格だと思う項目を書き出す

3 正確に関する項目の中から、参加者の性格だと思う項目を一人ひとり書きだす

4 参加者と3で書いたものを交換し合う

5 集まった項目からジョハリの窓を埋めていく

  • 「開放の窓」→自分と参加者が書いた項目
  • 「盲点の窓」→自分が書いておらず、参加者が書いた項目
  • 「秘密の窓」→自分が書いていて、参加者が書いていない項目
  • 「未知の窓」→自分も参加者も書いていない項目

6 結果を見て、互いの性格について話し合う

③注意点

1 参加者は4人以上集めること

少ない人数で実施すると、もしかしたら相手の見方が偏っていて、適切な自己分析にならないことがあります。

2 複数の人が書いた項目はチェックしておくこと

自分の性格が強く表れている部分と考えることができます。

3 周りがみなした性格を信じすぎないこと

相手の性格を書いて渡すというものですから、100%本心の意見を書くなんてなかなかできないものです。ですから、相手が書き出した項目は少なからず気をつかって書いたものではないかという目で見るのがおすすめです。

ジョハリの窓から覗いてみよう 自分はどんな性格?

ジョハリの窓

ジョハリの窓が埋まったら、その結果から自己を分析してみましょう。窓の種類や項目に注目です。

開放の窓

ここに書かれている項目が多い人は周囲にも自分らしくふるまうことができていることが多いです。書かれた項目の長所は伸ばして、短所はしっかりと受け止めていきましょう。

盲点の窓

項目を見て思いあたる長所や短所はいいのですが、問題はまったく思い当たらない短所と長所です。これは自分のイメージが周りに伝わっていないことを意味しているともいえるので、大きな誤解へとつながり、周囲との関係悪化の原因となってしまうかも。

秘密の窓

ここに書かれている項目が多い人は「自分はこんな人でなければならない」「周りの目が気になるからこんな自分は見せられない」と自分を押し込める考え方をしてしまうことが多いようです。気持ちを楽にしたいと思う場合は、この項目を減らしていくことが重要です。

未知の窓

この項目は自分の可能性として考えることができます。未知の部分を開拓するには、他の窓を広げていくことが必要です。そのためには、自分のことを積極的に周りに開示していきましょう。自分のことを知って、周りの理解を得ていけば未知の領域は狭まっていきます。

実際の生活への活用方法は?能力アップに貢献

ジョハリの窓で目指していくことは、ズバリ「開放の窓」を広げていくことです。窓が開かれているほど周囲の人とオープンな関係を築くことができるので、リーダーシップを発揮したり、コミュニケーションを円滑にとったりすることができます。

では、開放の窓はどうやって広げていけばいいのでしょうか?開放の窓を広げるということは、裏を返せば、盲点の窓や秘密の窓を狭めるということ。この方法を説明します。

盲点の窓の狭め方

自分では気づかない部分ですから、他人に聞くしかありません。周囲の人は自分では考えつかない部分を見ていたりすることもあります。とはいっても、ちょっと聞きづらいなと思う人は深く自己分析をしましょう。あたりまえと思っている自分の行動を振り返ってみるなど、振り返りの癖をつけてもいいですね。

秘密の窓の狭め方

自分自身を開放するとうまくいく場合が多いです。人に失敗談を話すと仲良くなれるという話を聞いたことはありませんか?これは、聞いた人がこの人もこんな失敗をするんだな、という共感を得て信頼感を覚えるからだと言われています。思い切って自分を開示するのも一つの手といえますね。

冒頭でも触れましたが介護の現場を考えてみても利用者の方と会話もありますし、利用者の方の様子を他の職員と共有したりと、コミュニケーションが多くの場面で必要になりますよね。

コミュニケーション能力を向上させるためにも、まずは自分の性格やコミュニケーションの傾向を知っておきましょう。「知らないうちに失礼なことを言ったりしていないかな?」「ちゃんと自分の言いたいことが伝わっているのかな?」と自分を振り返ることが、周囲と信頼関係を築く第一歩です。

広がるジョハリの窓に飛び込んでみよう

ジョハリの窓は自分の性格と周りとの関係性、さらに課題までも明確化するので、簡単でありながらも高い効果を得ることができるフレームワークです。

就職活動の自己分析のために友人同士で活用したり、会社では社員研修で使われたりと、活躍の場所は多岐に渡ります。自分のスキルアップや周囲との関係性の向上につながるので、ぜひジョハリの窓を実践してみてくださいね!

介護ぷらす

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