介護負担軽減につながるかも。活躍が期待されている「介護ロボット」

移乗介護は介護ロボットで楽になる?
介護の業界でもロボットは活躍し始めています。ロボット導入が高齢者の自立をサポートし、介護業界の人材不足を解消するのか、介護ロボットの今後に注目が集まっています。

目次

  1. 【1】介護ロボットってなに?

  2. 【2】導入もそう遠くない?介護ロボットの種類

  3. 【3】人材不足の解消だけじゃない。介護ロボット導入のメリット

  4. 【4】介護ロボットが介護のより良い未来をつくるかも

急速に高齢化が進むなか、介護の人材不足が深刻な社会問題となっている日本。そこで近年では、介護分野が直面しているさまざまな課題を解決する取り組みのひとつとして、介護ロボットの導入に注目が集まっています。介護ロボットとはいったいどんなものなのか、介護ロボットの現状と今後の展望にスポットを当てて紹介します。

介護ロボットってなに?

介護ロボット

「介護ロボット」と聞いて、どんなものを思い浮かべますか。実は、介護ロボットには今のところ、明確な定義はありません。移乗や入浴介助のサポートなど、介護者の負担軽減を目的に作られたものもあれば、歩行や食事のサポートなど、要介護者の自立支援を目的に作られたものもあり、実にさまざまです。なかには、高齢者の方の話し相手になったり、癒やしを与えたりすることを目的に作られたロボットもあります。

介護ロボットが直面している課題

自分の力で立ったり歩いたりすることが難しい高齢者の方をサポートする場面も少なくない介護職は、肉体的な負担も多い仕事。介護ロボットの導入によって、介護スタッフの負担軽減につながるのではないかと期待されています。とはいえ、安全性が高くなければ現場に取り入れることはできません。また取り扱いが難しければ現場で扱うことができませんし、コストが高ければ導入することさえできません。

介護ロボットの開発に携わる方々は、介護現場のニーズを踏まえて、安価で使いやすく、大量生産が可能な介護ロボットの開発に取り組みはじめています。
介護ロボットを実用化レベルに発展させるには、制度上の問題解決が不可欠です。介護ロボットを施設に普及させるには、国や自治体を巻き込み、公的な支援制度を整えていく必要があります。

介護ロボットの実用化に向けた国の取り組み

2013年6月、政府がロボット介護機器の開発・導入促進に戦略的に取り組むことを発表し、経済産業省と厚生労働省は「ロボット技術の介護利用における重点分野」を策定しました。これは、介護ロボットの開発を進める企業へ支援をおこなうだけでなく、補助金制度を設けたり、介護現場で実際に利用した人の声が開発者の耳に直接届くような仕組みづくりを行うというものです。国も、現場のニーズに合致する介護ロボット開発の後押しに乗り出しはじめています。

導入もそう遠くない?介護ロボットの種類

現在、重点的に開発が進められている介護ロボットは、次の5種類です。

ベッドから車いすへの移乗をスムーズにする「移乗介助機器」

高齢者の方をベッドから車いすに移乗させるときや、車いすからトイレの便座に座らせるときに、介護者の腰の負担を軽減させることができる機器です。ベルトのように装着したり、バックパックのように背負ったりすることで、介護者のパワーアシストを行う装着型と、独立して使用できる非装着型にわかれます。

介護者がひとりで使用することができ、設置工事が必要ないものが多いため容易に導入できるというメリットがあります。

歩行をサポートする「移動支援機器」

高齢者の歩行や荷物の持ち運びをサポートし、高齢者の外出を支援することを目的とした介護ロボットです。特にトイレへの往復やトイレ内での姿勢保持を目的とした「屋内型」と、高齢者の外出に特化した「屋外型」があります。

屋外型の場合、「車輪は4つ以上」「砂利道や段差がある場所でも安定して移動できる車輪径」「マニュアル・ブレーキ搭載」「普通自動車の車内・トランクに搭載可能(折りたたみ式も可)」「雨天時に対応できる防水対策」「重量は30kg以下」などの条件が定められています。

トイレの時間を快適にする「排せつ支援機器」

自宅や介護施設に設置し、高齢者の方がひとりで安全に、そして快適にトイレを利用できるようにサポートする介護ロボットです。設置場所の調整と移動が可能で、排せつ物を室外に流したり、容器や袋を用いて密封・隔離したり…と、排せつ物のにおいが室内に広がるのを防ぐ工夫もされています。

24時間ずっと安心「見守り支援機器」

高齢者の方を見守ることを目的とした、センサーや外部通信機能搭載の介護ロボットです。介護施設で使用できるタイプ、在宅で使用できるタイプがあり、高齢者の方がベッドから離れたときやベッドから落ちてしまったときなど、すぐに検知して、介護スタッフや家族へ通知されるので、大きな事故を未然に防ぐことができます。

自立した入浴をサポートする「入浴支援機器」

高齢者の方がお風呂の浴槽に出入りする一連の動作を補助する介護ロボットです。介護スタッフや家族のサポートがなくても利用できるため、入浴介助に抵抗を感じる方にも精神的な負担がなく、ひとりでゆっくりとお風呂タイムを過ごすことができます。設置には特別な工事が不要で、簡単に取り外しができます。

人材不足の解消だけじゃない。介護ロボット導入のメリット

開発費用や安全性など、まだまだ課題が尽きない介護ロボットですが、導入することで改善が期待できるのは、人材不足の解消だけではありません。在宅介護をしている家庭に導入されれば、在宅介護を行う方が陥りがちな介護疲れの解消につながるかもしれませんし、入浴や排せつの介助に抵抗を感じる高齢者の心理的負担の軽減につながるかもしれません。介護する側もされる側も、肉体的かつ精神的に負担が減り、お互いに気持ちよく過ごすことができるようになるのは、大きなメリットといえるのではないでしょうか。

介護ロボットが介護のより良い未来をつくるかも

介護現場の救世主になり得る可能性を持つ介護ロボット。国をあげて急ピッチで開発が進んでいるものの、まだまだ課題はあり、普及まではもう少し時間がかかりそうです。とはいえ介護ロボットの導入が進めば、介護施設は人材不足の解消につながるかもしれません。利用者は、介護現場の人件費削減されることで利用料が抑えられる可能性だってあります。さまざまな期待が寄せられる介護ロボット、今後の動向にも注目しておきましょう!

介護ぷらす

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